夏の授業

6月
■個人面談
IKちゃんのお母さんが個人面談に来ていいお話しが出来た。
彼女はおとなしい子で、自分から私に話しかけてくることはめったに無い。
いつも離れたところで、穏やかにたたずんでいるタイプだ。
でもお家では、コモダ先生との学校生活を楽しそうに話してくれている
とのことだった。
今まで無かったようなことらしく、
お母さんは娘が学校で幸せな時間を送っていることに
とても喜んでいてくれているのだった。
□やんちゃな、KIのお母さんも、
元気が有り余るほどの、Baのお母さんも
子どもはコモダ先生が大のお気に入りだということで
とても好意的に話をしてくれる。
■高校生と
授業が終わった後、グラウンドで
高等部の生徒チームと教師チームで野球をする。
10年ぶりにバットを持ったが、
高3のエースWa君からホームランを放ち
生徒たちの驚きと尊敬の目が気分がいい。
でも本当は目をつぶってバットを振ったら
まぐれで当たっただけ。
ボールがどんどん飛んで
フェンスを越えたときには自分が一番驚いた。
その後は見事な三振である。
はい、これが本当の実力。
■運動会の練習
運動会の練習のため、授業時間が圧迫される
昼休みもつぶしての準備をしているとき
YFがけんかして泣かされていたので、当事者を呼んで叱る。
こんなときに・・・。
■ムツゴロウさん
今日はスペシャルゲストが本校に来てくれる。
動物大好きのムツゴロウさんこと畑正憲さんである。
職員室に行くと、緊張してたたずんでいるのは付き人の方で
ムツゴロウさんはその側で、普通の顔して座っている。
なんて素敵な雰囲気を醸し出す人なんだ。
私の机の近くに座られていたので、迷わず話しかけた。
何も構えることなく話が出来る人。
「ずっと前からここにいる人みたいですね」
と、普通に会話をしてくれる。
自然な空気を持っている人だ。
その後講堂で行った講演は、すっごく面白い動物たちの話で
子どもたちは大爆笑。
教師や父兄も大いに笑わせ楽しませてくれた。
東大を出た後学研に就職し
社風が変わったから、と社長に直訴状を送って退社した情熱を持ち、
麻雀が好きで(9段というとんでもない強さ。囲碁も五段)
好奇心が旺盛で、ミミズを食べたり
ライオンに噛まれたこともあるくらい動物好きの人だ。
話が面白くないはずがない。
※ 2023年4月6日
ムツゴロウさん(87)は、その生涯を閉じられました。
■運動会
よく晴れたすばらしい日。
うーん、ここはどこなんだ。本当アメリカか?
校庭には普段の何倍の人がいるのだろう。
ざっと見渡して千人。そのほとんどが日本人。
400mトラックの周りの芝生には、ビーチパラソルが並び立ち
椅子とテーブルとクーラーボックス
あちこちでピクニックをしている。
それにしてもどこからこんなにたくさんの
日本人がわいてきたんだろう。
この日はアメリカに暮らす日本人達の、大切な交流の日でもある。
子どもたちの競技を見ながら
あちこちで「元気?」「久しぶりでーす」
という光景を繰り広げている。
アメリカの中に突如出現した日本村。
日本人学校の持つ大切な役割を感じる。
■ませた女子
「先生がもう少し若ければお嫁さんになってあげてもいいよ」
なまいきな口をきくものだ、うちの女子は。
男子より女子のほうが成長が早いのか、
男子が幼く見えてくることがある。
いや、男子は幼い。
単純で、幼稚で、バカやって、そして可愛い。
7月
■バレーボール
今度は高等部の女子バレーボールチームから
男性教員チームへの挑戦状が。
バレーボールあまり得意じゃないんだけど駆り出される。
当然惨敗である。
■昼休み
子どもたちとドッヂボールをする。
なんとクラスの全員が体育館に集まる。
遊んでいる先生はコモダ先生だけ。
だから他のクラスの子どもたちも
「入れてー!」と入ってくる。
子どもたちは教室では見られないような張り切りようで
闘志むき出しでボールを投げていた。
■転入生
背の高い女の子が転入してきた。
みんな新しい子には興味を示し、
休み時間には「トイレはここだよ」
「図書室はここ」などと連れまわしていた。
お母さんもほっとされていた。
■こわいお話
子どもたちは恐い話が好きだ。朝から怪談の催促である。
漢字テストで全員が90点以上だったらしてやると言ったら、
いつも30点台のHA、KS、JOが軒並み90点!
ただ一人意外なYUが55点でパー。
それでもなんだかんだといいながら、算数では全員が課題をクリヤしたし、みんなのがんばりで5分早く終わったから「じゃあやろうか」。
そう言うや否や、全員が前に殺到し、床に座りはじめる。
気のきく子どもは教室の電気を消してくれる。
やれやれ。
話し始めると、みんな固唾を呑んで聞き入っている。
気づくとなぜか私の足に一人ずつ子どもがしがみついている。
■また今日も
怪談大好評。
また今日もかよ。まあ、夏だからねえ。
それにしても子どもたちの協力すること。授業はすごくスムーズである。
テストも全員がお約束の点数をクリア。あきれるほどである。
「じゃ、やるぞ」と言うと、
全員大喜びで前に集まるし、部屋も暗くしてくれる。
今日は、小泉八雲の話を二つ読んでやる。
みんな息をひそめてじっと聞いている。
休み時間に感想を言いに来る男子がいた。
先生に読んでもらうと、知っている話しでも恐くて面白いと。
女子は「先生お疲れサマー」みたいに肩をもんでくれて、
また恐い話のおねだりである。
そんなに毎日やってられないよ。



